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この冬4回目の武奈ヶ岳は、西の御殿山コース。

相棒は2週間前に、深雪をラッセルしながら単独で登頂。
僕は約20年前、武奈ヶ岳からの下りにこのルートを使った記憶があるが、冬は初めて。

実は、明日・日曜日の山行を予定していたが、今日の午後から真冬並みの寒波襲来との予報に、急遽予定を変更。
昨晩、東京から帰ったばかりの寝ぼけ顔で、朝6時に出発。

坊村の地主(じしゅ)神社前に駐車。このところの暖かさと昨日の雨で雪はない。
7時半、明王院横から登山道へ。
杉、檜の植林帯を進む。700m付近から雪が現れだし、急勾配に。
今日も途中でテープを見失うが、尾根筋を頼りにラッセルで登る。
(写真:御殿山下部の樹林帯)

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846mのポイントから緩傾斜。右に回り込み、尾根にとりつき進む。
その間、北から南に張り出した雪庇が数カ所。
このあたりから、雪面の下部は凍っていて、逆に歩きやすい。
今日は、ワカンもアイゼンもつけずに、どんどん登っていく。
最後の勾配を登り詰めたところが御殿山(1097m)。そのまま西南稜へ少し下る。
雪が激しくなり、晴れていれば見えるはずの緩やかにカーブした西南稜と、その先の武奈ヶ岳は望めない。
ワサビ峠、急斜面、ケルン、岩場、コヤマノ岳への分岐を過ぎ、頂上(1214m)へ。(登り3時間半)

雪庇東の斜面で、風を避けて昼飯、とばかりに斜面を踏み固める。
相棒が突然シリセードで斜面を下る。
「どうしたん?」と思いながら、足を踏み外しての滑落と分かる。距離にして約10m。
相棒が落ちていく格好と、あわてて登ってくる格好に思わず笑ってしまう。

にぎりとパンで昼飯。その前に、焼酎で乾杯。
前のコヤマノ岳は今日も見えない。
(写真:御殿山と雪庇)

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30分の昼飯のあと、来た道を引き返す。
途中、単独、2組のパーティとすれ違う。
樹林帯に入ったところで、大きな赤い○の標識を見失う。
「尾根を下ったら、そのうち坊村に着くから・・」
と、そのまま下る相棒を残して、というより相棒を諭すように、
最後の矢印があった方へ軌道修正。
しかし、赤の○やテープは見つからない。

伐採された斜面を横切り、100m以上行ったところで、今朝とは様子が違う樹林帯。
どうも登山ルートを横切って、行き過ぎたらしい。
「まずい・・」と思う反面、「なんとかなるだろう・・」と、そのまま下る。
(写真:西南稜の雪庇)

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だんだんと傾斜が急に。
そのうち斜面が狭まり、ルンゼ状に。下はさらに急傾斜・・。
やばい・・。
“ルートを間違えたら、下るより上れ”と、山登りの鉄則を自分に言い聞かせて、元の方向へ上り気味に尾根を2つ越える。
「ここで落ちたら足を骨折?、いや頭蓋骨・・・?」。
ピッケルで身体を固定し、木の根っこを掴み、斜面をよじ登る。
この間、ほとんど“草つきの岩登り”状態。

相棒はもう坊村に着いて、「遅いなあ・・」とイライラ、いや心配しているかも。
相棒が来るのを待って、一緒に下りるべきだった。遭難者の気持ちが分かる。
(写真:武奈ヶ岳直下の霧氷)

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ここなら、なんとか下りられるのでは・・と、岩と砂利のルンゼを下る。
砂利の上で滑り、岩の上で転ぶ。そのたびに、ゴロン、ゴロンと岩が落ちていく。
まさか、下に人はいないだろう?・・と思いながら、「落石!」と叫ぶ。

沢の音がだんだん大きくなっていき、最後に川原に飛び降りる。
この間、標高差200から300mか。

明王谷は昨日の雨で増水。
徒渉する場所を探していると、上流で誰かの声。
雪で曇ったメガネ越しによく見ると、赤いヤッケの相棒。
なんでここに・・・?!。しかし、相棒がこんなにも頼もしく見えたことはない。

相棒は数十メートル先で靴を脱いで徒渉。
僕は靴のまま岩づたいに・・のつもりが、バランスを崩して川の中にザブン。
そのまま向こう岸へ渡り、靴の中の水をだし、絞った靴下を履きなおす。

相棒も僕と同様にパンツもヤッケもドロドロ。
僕の後を追って、一つか二つ先のルンゼを下りてきたようだ。
「ごめん・・。間違ったルートに引きずり込んで・・・」
“再会した”相棒と地主神社前へ。(下り2時間半)

僕が山を始めた20代後半の思い出が一杯詰まった比良。
「次の冬、また来るから・・・」
雪が激しくなった坊村をあとにして、一路大阪へ。
(写真:坊村・地主神社前の民家)

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2005.03.13 / Top↑