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今日は大峰山系の大普賢岳(1,779m、奈良県)へ。
冬の大普賢岳は今回で3回目。
頂上は奧駈道だから、世界遺産をちらっと歩くことになる。

実は今年の1月中旬にも登ったのだが、新雪のラッセル続きで、大普賢岳はおろか手前の小普賢岳にも到達できず、敗退した山なのだ。

和佐又ヒュッテの奥さんから、このところの山の情報を収集する。
「1、2月の雪のあと、先週また大雪が降りましてね。大普賢岳は無理。小普賢岳までにしてください」
遭難でもされたら小屋の人は大変。だから、ちょっとオーバーに言うんだ。
「そうですか。で、もし小普賢岳から先に進んだら・・」
「地獄谷に滑落してなくなる方が多いですよ。3月は事故が多いんですよ・・」
聞くんじゃなかったな・・、名前も悪い・・、と思いながら、十分注意して登らねばと言い聞かせる。

小屋西のスキー場を登り(8時)、和佐又山への分岐からブナが混じる樹林帯へ入る。
しばらく行くと、後から白い犬。小屋の犬だ。
僕たちの前に進み、時々僕たちを振り返る。その仕草がかわいい。
(写真:ブナが現れ出す樹林帯)

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行場になっているシタンの窟、朝日窟、笙の窟と進み、アイゼンをつけながら休憩。
あとから来たベテラン風の熟年さんは、アイゼンをつけてさっさと出発。
日本岳のコルまでのルンゼを登る。
ここは1月に7、8人のパーティと一緒に、腰までの厳しいラッセルを強いられたところだ。

長い梯子を登り、石ノハナを過ぎ、斜面をトラバースしたのち、また梯子を登る。
梯子にこびりついた氷をピッケルで叩く。
梯子の最上部から斜面にとりつくところに手がかりがなく、いやらしい。
ピッケルを確実に固定してせり上がり、木の枝を掴む。
(写真:笙の窟で休憩中のワン君)

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小普賢岳からは、左にルートをとり、途中で急斜面に出くわし、手こずる。
下りきったコルからしばらくトラバース。
現れたルンゼの端を急登する。
そのあとルンゼをトラバース。下は地獄谷。スパッと切れている。
梯子を登り、氷の中に埋まったチェーンをピッケルで掘り出し、手がかりにしながら凸部を巻く。

次のルンゼは、トラバースする夏道ではなく、ピークに向けて直登する。
ルンゼの端を急登。雪面の下部は凍っているため、前の人がつくった穴にピッケルをしっかり打って身体を固定し、ステップを確実に刻んで登る。
ピッケルのありがたさ、大切さを改めて感じる。

残念ながら、この間の写真は一枚もない。
(写真:日本岳のコルへの登り)

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傾斜がやや緩くなり、しばらく進むと大普賢岳のピーク。(11時)
「おつかれさん」
曇り空の中に、南に弥山・八経ケ岳、釈迦ヶ岳、西に稲村ケ岳、山上ヶ岳が見える。
和佐又の小屋が小さく見える。

いつものにぎりで昼食。今日は失敗したイカナゴの釘煮を一杯入れた。
先に登頂していた小屋のワン君にも少しお裾分け。
あとから登ってきた熊取町の青年にも食べ物をせがむ。
「あんパン食べるか。甘いぞ。もっとほしい?、そら甘いわー。」
「おまえ、冷たいのによう登るなあ。その爪、アイゼンか?」
立て続けにしゃれを飛ばす。
やっぱり大阪人は、普通の人まで芸人や・・。
(写真:頂上から見る八経ケ岳・弥山方面)

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休憩のあと、下山開始。
1時間の間に、もう雪が腐り始めている。
登りで緊張したルンゼの下降やトラバース、凸部の巻き、梯子を注意深く過ぎ、小普賢岳のコル、小普賢岳、石ノハナ、日本岳のコル、笙の窟、和佐又分岐と進み、和佐又ヒュッテへ。(2時)

先に下山していた熊取の青年と、あそこはこうだった、ああだったと、今日の山行話で盛り上がる。
そして、冬の大普賢岳は確かに厳しいが、12本爪のアイゼンとピッケルを使える人だったら大丈夫・・・、という話がオチ?になった。

途中出会った登山者は、ほかに中高年の単独が3人、4人・2人・6人のパーティ、そして途中で引き返した女性1人。
だから今日、大普賢岳に入ったのは、我々と青年を入れて合計約20人。

連休で渋滞気味の大和路を通って大阪へ。
これが、この冬最後の雪山かな・・。
(写真:頂上で食べ物をもうもらえず、すねるワン君)

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2005.03.21 / Top↑