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ショウジョウバカマから、猩々つながりで、今日は謡(うたい)の話。
20代の後半、観世流の先生のもとで、毎週1回、45分間、みっちり謡の練習。
終わったときには汗だく、声がかれ、足はしびれてすぐに立てない。

もうほとんど忘れてしまったけど、謡は文字の右にルビのようなものが打ってあり、これを頼りに謡う。
西洋の音楽は、五線譜、音符などによって、完全なまでに体系化されている。
それに比べて、謡曲っていい加減だな・・と最初思っていた。
しかし、そうではないことがだんだん分かってきた。
リズムも音階も、簡単な記号でしっかり体系化されている。
シンコペーションもちゃーんとある!!
短調風の弱吟と長調風の強吟が、場面に合わせて変化していくのがいい。
日本の音楽大系は西洋のそれよりも劣っていると一般に思われがちだが、実はそうではないのだ。
謡の説明をするのに、シンコペーションを持ち出すあたりが
何とも情けないのだが・・・。
(写真:謡曲「竹生島」の舞台になった竹生島)

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謡に合わせて舞う能も、西洋の演劇やオペラとだいぶ違う。
いつともなく人が舞台に現れだし、囃子が始まり、地謡がうたい出し、
そのうちにワキやシテが橋掛りから現れ、能が進行する。
そして、同じように幕の中に消え、囃子や地謡の音も小さくなり、舞台から人がいなくなる。
さあ今から始まります、終わりましたというのがない。
もちろん、拍手やアンコールはない。
最初、なんとなく締まらない・・・という印象だったけど、
悠久の時間が流れていくようで、それがだんだん魅力になる。

僕は、だんだんと仕事が忙しくなり、ついには慢性的多忙症にかかってしまい、謡は1年で終わってしまった。
桜が散り、新緑がまばゆくなると薪能の季節。
久しぶりに能もいいな・・・。
(写真:謡曲「羽衣」に出てくる天女の伝説のある余呉湖の柳)

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2005.04.12 / Top↑