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北ノ俣岳(きたのまただけ)までは、最初は草原の中の木道を、
途中から水でえぐられた悪路を登っていきます。
疲れが出てきて、何回も休みながら、12時、北ノ俣岳(2661m)に到着。

この頃からガスがかかってきて、黒部五郎岳が見えない。
赤木岳を過ぎ、中俣乗越を過ぎ、何回も偽ピークにだまされ、
そのたびに休みながら、3時、黒部五郎岳直下の鞍部に到着!

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ここで、中年、若者の単独行者2人に会った。
中年男性は、小屋への道が分からなくて、偽ルートに入ろうとしていて、
「違いますよ」の声で引き返してきた。
有峰の飛越トンネルから登ってきたという若者は、
「えっ、薬師越えをしてきたんですか? まさか、明日は槍ケ岳まで行くんじゃないですよね?」
「明日は、新穂高へ降りますよ・・」
そんな会話をして、私は初めての黒部五郎岳(2840m)を踏もうと、軽身で登っていった。

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黒部五郎岳をピストンしてから、遅くならないうちにと、カールへ降りていった。
途中、振り返ると、スプーン状にえぐられたカールが午後の陽を浴びて見えた。

このあと、カールの中を幾筋も流れる水路沿いにつけられた目印を見失わないように
気をつけながら、右、左に水路を越え、小舎へと下っていった。

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小舎までの1時間40分は、さすがに長い!
森林を抜けたところに、赤い屋根の小舎が見えたときは、この日もホッとした。
夕方4時半、コースタイム通りに黒部五郎小舎に到着。

越中、飛騨、信州のどこから入っても2日はかかる、北アルプスのど真ん中・・・
黒部五郎岳に抱かれるようにたつ、おとぎの国の小舎のようだ。

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荷物を小舎に入れ、濡れたタオルで身体を拭いて、5時半、食事です。
チキン、ジャガイモ、天ぷら、山かけそば、みそ汁・・・
双六小屋をはじめ、このあたりの小舎を経営する小池潜さんらしい、心のこもった食事です。

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食事中、東京からきたというガイジンさんと日本人女性のカップルと話した。
「室堂から入り、五色ヶ原小屋、スゴ乗越小屋、太郎平小屋、黒部五郎小舎へと、4日目です」
「私も同じコースできました。2日目ですけど・・・」
「Really? Oh, unbelievable!」

このあと、夕日を浴びる、貴公子のような黒部五郎岳を眺めながら、コーヒー・・・
同宿の人と話すこともなく、8時には布団に潜った。

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2010.07.25 / Top↑
3日目、朝4時に目がさめた。
まずい・・と急いで身支度し、4時15分に小屋を出た。
しばらく、三俣蓮華岳をめざして、ゆっくり登っていきます。

西には、昨日越えてきた黒部五郎岳のカールが広がっている。
朝5時、カールに朝日がさしだした。
さあ、3日目も頑張って歩きましょう!

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北には、黒部の源流の対岸にだだっ広い雲ノ平、その左にでんと構えた薬師岳が見える。

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南には、朝日を浴びる抜戸岳(2813m)、その右に笠ヶ岳(2898m)

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ところどころ残る残雪を踏みながら、三俣蓮華岳をめざします。

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2時間弱で三俣蓮華岳に到着!
文字どおり、越中、飛騨、信州の3つの国の境界です。

黒部五郎岳は、大きなカールを広げて、立っている。
これで見納めかな?? 
そう思って、三俣蓮華岳のピーク、黒部五郎岳、私の影を入れて記念撮影。

遠くには、富山湾と富山平野が見える。
今日も快晴・・・焼けるぞ!!

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2010.07.25 / Top↑
三俣蓮華岳から、双六岳方面をめざします。
雪が豊富に残っているので、途中から中道ルートをとります。

このあたりで、昨晩双六小屋に泊まった中高年男性と話した。
「今日、太郎平小屋まで行けますかね」
「昨日はどちらから双六小屋へ」
「大天井ヒュッテから槍ケ岳を越えて双六小屋まで」
「それはすごい、その足なら行けますよ」
「おたくは・・」
「スゴ乗越小屋から黒部五郎小舎まで」
「それもなかなかですね」

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双六小屋をめざして、草原風の緩斜面をトラバースしていきます。
正面に槍・穂高連峰・・・うーん、気分は最高!!

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途中、雪渓と青空、草原とせせらぎの色の対比を・・・ぱちり!

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午前8時、双六小屋に到着。
水が豊富な小屋で知られるように、小屋横の水路に雪融け水が勢いよく流れていた。

30年ぶりの通過に、小屋の方としばらく会話・・・
ここで、昨晩のガイジンさんと日本女性のカップルに会う。
「あれ、早いですね」
「4時に出ました」
「今日は、やはり新穂高温泉へ降りるのですか?」
「いえ、やっぱり槍が岳をめざすことにしました」
「えーっ、それはすごい!!」

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ここで、遅い朝食をいただいた。
心のこもった、ごちそうです。

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2010.07.25 / Top↑
10時、鏡平に到着・・

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この頃からガスがかかり、晴れていれば池に映る逆さ槍が見えるのだが、
今回も残念・・・だめだった。

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小池新道をどんどん下っていきます。
途中にある秩父沢は、残雪の崩壊が始まって危険なため、上部の雪渓を迂回した。

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左俣谷沿いの林道をどんどん下り、午後1時、わさび平小屋付近を通過・・
両側には、ブナ林が広がっている。

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午後2時半、新穂高温泉到着
路線バスに2時間近く乗り高山へ、特急で名古屋へ、
名古屋駅の構内できしめんを食べたあと、新幹線に乗り継いで、9時頃新大阪へ・・・

20~30年ぶりの単独による北アルプス縦走は、思い出深い山行になっただけでなく、
“もう少し、がんばれるかな?”と、自信を与えてくれました。

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2010.07.25 / Top↑
7/18(日)~20(火)の3日間、北アルプスを縦断し、帰ってきた。

行程はつぎのとおり
<1日目>
 (前夜大阪発)~立山・室堂~ザラ峠~五色ヶ原~越中沢岳~スゴノ頭~スゴ乗越小屋(泊)
<第2日目>
 スゴ乗越小屋~北薬師岳~薬師岳~太郎平小屋~北ノ俣岳~黒部五郎岳~黒部五郎小舎(泊)
<第3日>
 黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~双六小屋~鏡平~新穂高温泉~(高山から大阪へ)

Photo:三俣蓮華岳から、残雪の草原と槍・穂高連峰
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今回は、相棒の自由がきかないので、約20年ぶりの単独行。
しかも、年齢もわきまえず、一日9~12時間の強行軍。

ガレ道や岩場の悪路を約5時間もアップダウンさせられた越中沢岳・・・
ビバーグを覚悟しつつ、日が暮れる寸前に到着して、こっぴどく怒られたスゴ乗越小屋・・・
8時間歩いてクタクタになった頃に現れた黒部五郎岳の急な登り・・・

いろいろあったけど、アルプスの山々を眺め、高山の花たちを楽しみながら
なんとか一人で歩き通し、いろいろな人に出会い、真っ黒になって帰ってきた。

翌朝、早くから丹波へ出かけ、忙しく働いているが、
僕の頭の中では、アルプスの中を・・・今でもルンルンで歩いている(笑)

山は不思議だ。
だから、この夏、もう一度アルプスにはいるかもしれない(爆)
しばらく、山の記録を続けます。乞うご期待!!

Photo:ハクサンイチゲのお花畑
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2010.07.23 / Top↑