ストックホルムの2日目の午前中、千里より10年以上早く建設に着手された
ベリングビーを視察し、午後市役所を訪問した。

Photo:ベリングビーのセンターの広場(初期の4棟の高層が見える)
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ストックホルムは、ロンドンと同様にベビーブームと移民によって、人口が増加しているという。
しかし、ベリングビーでは、居住者(多分若年層?)が周辺のニュータウンに転出したことなどから、
2.5→1.2万人へと人口は減少し、高齢化が進んでいる。
しかし、高齢化率という概念はないようだし、高齢化そのものを問題にしている風もなかった。

Photo:駅北側の比較的新しい高層住宅
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街を歩くと、ロンドン郊外と違って、確かに高齢者の姿が目立つが、
街は、ロンドン郊外以上に”公園の中にある街”の印象が強い。
あとで聞くと、すべての家は公園(原っぱや林)から300m以内に配置されている。

Photo:家の裏は公園(山の中を歩いている感じ)
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住宅は、戸建、低層(2階建)集合住宅のほかに、10~15階の高層住宅も多い。
重厚や高級ではないが、自然の素材をいかして、人間味豊かなデザインがされている。

Photo:簡素なデザインの戸建住宅(半地下の部屋がある)
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Photo:雁行型のデザインがされた低層集合住宅(ガレージも見える)
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EVは3階建以上に設置されているが、機械室を地下に設置しているのか、外観がスッキリしている。

Photo:5階建て集合住宅(バルコニーはサッシを入れたサンルームが多い)
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8000戸の住宅のうち、戸建は個人所有であるが、大半は市が管理経営している。
質が高いことから、空き家はなく、待ってもなかなか入れない。
「少なくとも100年住むことを前提に建てました。そして環境、雰囲気ともによく、
住民はここに住むことをステータスに思っているから、壊したくない」と言われたときには、
たかが40年で建替えが急ピッチで進む千里から来た私は、次の言葉を失ってしまった。
そして、企業跡地の計画的利用などを通じて、若者にも魅力ある住宅の建設を進めている。

Photo:筒状の集合住宅
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センター地区の再生は、早くから進んでいるが、
ここでも、できるだけもとの建物を残しながら再生することが基本になっている。
例として、50年代、60年代の建物は改修しながら、その上をガラスのシェルターで覆い、
さらに空地に斬新なデザインの建物を建設し、若年層にも魅力あるセンターをめざしている。

Photo:再生されたセンター地区(左:50年代、右:60年代、屋根と奧の建物は新しい)
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このあと、産業用地の環境共生型再生で世界的に有名なハマルビー・ショースタッド地区を視察し、
6日間のロンドン郊外、ストックホルムの都市再生の見学・調査を終えた。

Photo:環境共生型の再開発で有名なハマルビー地区(右)と対岸の風景
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Photo:LRT(軽快路面電車)の停車駅に止まったバス(駅を兼用している)
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繰り返しになるが、2つの都市では、街の再生は、開発後の早い段階から意識されていたのではないか。
そして、保全・整備・創出のすべてをひっくるめてdevelopment(開発)と考えているようだ。
そして、「計画なきところに開発なし」の言葉どおり、行政が強い権限をもち、住民との協議によって
確定した計画に基づいて開発をコントロールしているのは、日本と決定的に異なる。

このように、ニュータウンが置かれた背景は大きく異なるが、2つの都市のニュータウンの再生状況を
見ることによって、日本のニュータウンが少し立体的に見えてきた。
千里は、ひとつの峠を越えたと思っていたが、まだまだ考えること、やることはありそうだ。
そんな、ぼんやりとした新たな課題をもって、空の人になった。

Photo:夕食に食べた淡水魚料理(でかい!)
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※千里の人々や仕事仲間にも読んでいただきたく、いつもより真面目な文章になりました。
 明日からは、いつもの“不良中年”になります。よろしく・・・(汗)
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2010.09.22 / Top↑
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